【2026年版】AWS設定ミスによる情報漏洩の事例と対策チェックリスト
Webサイトや社内のシステムを「クラウド」で動かすのが、今や当たり前の時代になりましたね。
自社で大きなサーバーを用意しなくても、インターネット経由で必要なサービスを使えるのがクラウドの大きな魅力です。
なかでも「AWS」は、さまざまな企業で利用されています。
とても便利なAWSですが、設定を一つ間違えただけで、情報漏洩や不正アクセスなどの大きなトラブルにつながることがあります。
今回は、クラウドの設定ミスによってどのような問題が起こるのか、そして今日から始められる対策についてわかりやすくご紹介します。
なぜAWSでは設定ミスが起こりやすいの?
AWSでは、「誰がデータを見られるのか」「どこまで操作できるのか」「外部から接続できるのか」といった内容を細かく設定できます。
細かく設定できるのは便利ですが、そのぶん確認する項目も多くなります。
作業のために一時的に変更した設定を元に戻し忘れたり、担当者が変わったあとも不要な権限が残ったりすることもあります。
設定を変更したときは、変更した項目だけを見るのではなく、関連する公開範囲やアクセス権まであわせて確認しましょう。
AWSに任せられることと、自社で確認することは違う
AWSを利用しているからといって、すべてのセキュリティ対策をAWS側に任せられるわけではありません。
AWSはクラウドサービスそのものの基盤を守りますが、アカウントの権限やデータの公開範囲など、利用者が決める設定については自社で管理する必要があります。
たとえば、IAMの権限設定やストレージの公開範囲、ネットワークの接続設定などは、自社側で確認する部分です。
また、AWSそのものの設定を確認することと、公開しているWebサイトに弱点がないか調べることは別の対策になります。
AWS側の設定とWebサイト側の安全性を、それぞれに合った方法で確認しておきましょう。
AWSの設定ミスで起こるかもしれない3つの怖いトラブル
AWSの設定を間違えると、具体的にどのようなことが起こるのでしょうか。
ここでは、特に気をつけたい3つのトラブルをご紹介します。
どれも、決して他人事ではありません。
あなたの会社でも起こる可能性があると考えながら、確認してみましょう。
トラブル1:大事な顧客情報がインターネットに丸見えに
よくあるのが、クラウド上に保存したデータを、誤って誰でも見られる状態にしてしまうケースです。
AWSでは、主に「S3」というデータの保管場所で公開範囲を間違えたときに起こります。
顧客情報や社内資料が公開されると、情報漏洩だけでなく、会社の信用にも大きな影響が出かねません。
S3の「アクセス許可」を確認し、外部公開が不要なデータは非公開にしましょう。
公開を防ぐ設定である「Block Public Access」も、有効になっているか確認しておくと安心です。
トラブル2:会社のサーバーが乗っ取られ犯罪の踏み台に
利用者に強すぎる権限を与えたり、サーバーの管理用ポートを外部へ公開したりすると、不正アクセスの危険が高まります。
AWSでは、IAMに必要以上の権限が設定されていないか、EC2のセキュリティグループで不要な接続を許可していないか確認しましょう。
侵入されると、迷惑メールの送信や、ほかの会社を攻撃するための中継地点として悪用されるおそれがあります。
不要な管理者権限は外し、管理画面へ接続できる場所も社内VPNなどに限定しましょう。
トラブル3:ある日突然、身に覚えのない高額請求が
AWSへ接続するためのアクセスキーが漏れると、第三者にサーバーを勝手に作られることがあります。
大量のサーバーを仮想通貨の採掘などに使われれば、その利用料金は会社へ請求されます。
気づくのが遅れるほど、金額も大きくなりかねません。
使っていないアクセスキーは削除し、利用日時や操作記録に不審な点がないか確認しましょう。
身に覚えのない操作があれば、キーを無効にし、不正に作られたサーバーなども停止します。
| 用語 | ざっくり解説 |
|---|---|
| S3 | データやファイルを保管する場所 |
| アクセス許可 | 誰がデータを使えるか決める設定 |
| Block Public Access | データの一般公開を防ぐための設定 |
| IAM | 誰に何を許可するか管理する仕組み |
| EC2 | Webサイトなどを動かすサーバー |
| セキュリティグループ | サーバーへの接続を制限する設定 |
| 管理用ポート | サーバーを管理するための接続口 |
| VPN | 社外から安全に社内へつなぐ仕組み |
| アクセスキー | AWSへ接続するための認証情報 |
| 仮想通貨の採掘 | サーバーを使って仮想通貨を得る作業 |
AWSの設定ミスで最低限確認しておきたいポイント
AWSの設定ミスは、基本的なポイントを押さえて定期的に確認することで防ぎやすくなります。
ここでは、特に気をつけたい3つのポイントを確認してみましょう。
不要な「扉」は閉じておく
クラウド上のサーバーや管理機能が必要以上に外部へ公開されていると、不正アクセスのきっかけになることがあります。
特に、次のような状態になっていないか確認しておきましょう。
- 管理用の機能が誰でも接続できる状態になっていないか
- 使っていない通信や接続先が許可されたままになっていないか
- 社外へ公開する必要のないデータが公開されていないか
必要のない入口を閉じておくことが、クラウドを安全に使うための基本です。
アクセス権は「必要最低限」にする
AWSでは、利用者ごとに操作できる範囲を設定できます。
必要以上に強い権限を与えていると、アカウントが不正利用されたときに被害が広がるおそれがあります。
次のような点も定期的に見直しておくと安心です。
- 必要以上の権限が付いていないか
- 退職者や異動した担当者のアカウントが残っていないか
- 現在使っていないアカウントやアクセスキーが残っていないか
「必要な人だけが、必要な範囲で利用できる状態」にしておくことが重要です。
設定は定期的に見直す
一度安全な状態にしても、そのままずっと問題が起こらないとは限りません。
新しいサービスを追加したり、担当者が変わったりすることで、以前にはなかった設定ミスが生まれることもあります。
そのため、次のようなタイミングで見直すことが大切です。
- サーバーやサービスを追加したとき
- 担当者の入退社や異動があったとき
- AWSの設定を変更したとき
- 前回の確認から一定期間が経ったとき
自社でAWSを管理していない場合は、管理を任せている担当者や事業者に、こうした点を確認してもらうのも一つの方法です。
AWSだけでなくWebサイト側の安全性も確認する
ここまで紹介したのは、主にAWS側の設定で気をつけたいポイントです。
AWSの設定に問題がなくても、公開中のWebサイトやWebアプリに弱点が残っていれば、そこを狙われる可能性があります。
クラウド側の設定だけでなく、Webサイトそのものに弱点がないかもあわせて確認しておきましょう。
脆弱性診断を利用すれば、WebサイトやWebアプリ、ECサイト、APIなどを外部から調べ、攻撃に悪用されるおそれのある弱点がないか確認できます。
診断で確認できる範囲や費用については、クラウドセキュリティの診断サービスも参考にしてみてください。
自社で診断するか外部へ依頼するか迷っている場合は、クラウド対応の診断を内製・外注で比較する判断基準も参考になります。
AI診断でWebサイトの弱点もチェック
Webサイトのセキュリティは、自社で確認できる範囲に限りがあります。
特に、専門的な知識が必要な弱点まで見つけるのは簡単ではありません。
そこで選択肢になるのが、AIを活用した脆弱性診断です。
『セキュリティー診断さん』では、AIが公開中のWebサイトやWebアプリなどを調べ、攻撃に悪用されるおそれのある弱点をチェックします。
料金がわかりやすく、所有者確認後すぐに診断を始められるため、見積もりや何度もの打ち合わせに手間をかけたくない企業にもおすすめです。
診断で弱点が見つかったら、修正してもう一度確認しよう
脆弱性診断は、受けて終わりではなく、見つかった問題を修正してこそ意味があります。
『セキュリティー診断さん』のレポートでは、見つかった弱点と危険度を確認できるため、優先して対応すべき箇所を判断しやすくなります。
修正が必要な場合は、レポートを社内の担当者や開発会社へ共有し、対応を進めましょう。
修正後はもう一度診断を行い、問題がきちんと解消されているか確認することも大切です。
また、Webサイトを更新したことで新しい弱点が生まれたり、新たな攻撃方法が登場したりすることもあります。
定期的に診断を行い、その時点で問題がないか確認しておくと安心です。
まとめ:クラウドの便利さを安全に使いこなそう
クラウドサービスは、Webサイトや社内システムを便利に使ううえで、とても心強い存在です。
ですが、その便利さの裏には、たったひとつの設定ミスで情報漏洩や不正アクセスにつながるリスクもあります。
自分たちでできる基本的な対策を徹底すること、そして、自分たちの目では見つけられない弱点を専門的な視点で定期的にチェックすること。
この両輪を回していくことが、これからの時代、会社を守る上で必要不可欠です。
何から手をつけていいかわからないという方は、まず「サイトの今の健康状態を知る」ことから始めてみませんか?
『セキュリティー診断さん』を活用すれば、専門知識がなくても手軽に高品質な診断を受けることができます。
あなたの会社の大切な情報資産と、お客様からの信頼を守るために、ぜひ今日、安全への第一歩を踏み出してください。
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